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お食事処 千晴 上天草市『あの記録的豪雨からまもなく半年。被害を乗り越え、営業できる幸せを日々噛みしめて。』イチオシ広場vol.13

お食事処 千晴 上天草市『あの記録的豪雨からまもなく半年。被害を乗り越え、営業できる幸せを日々噛みしめて。』イチオシ広場vol.13

取材🎤文章💻写真📸:太田弘樹(一部写真はご提供いただきました)

被害を乗り越え、あの日から1か月半後の10月1日に営業を再開したお食事処「千晴」。

2代目・貴照さん、母・美千代さん(この日、父・又助さんは体調不良のためお休みでした)

〇知人から送られてきた店舗付近の写真を見て言葉を失ったあの日。

辺り一面が水に浸かった2025年8月豪雨。送られてきた写真を見て言葉を失った深井さん達。

水圧で押し倒された大きな業務用冷蔵庫。お盆を控え多めに仕入れた食材も全てが廃棄処分に。

『お店が水に浸かってて大変な事になっているよ。』

お店の惨状を知らせる一本の電話とともに送られてきた写真を見て言葉を失った深井さん達。そこには辺り一面が水に浸る様子が写し出されていました。松島町阿村地区で創業50年以上のお食事処「千晴」は、筆者の同級生のご両親や息子さんが営むお店という事で個人的にも思い入れのあるお食事処です。あの日、早朝から降り注いだ大雨がやっと小康状態となり、居ても立っても居られなくなった2代目・貴照さん。家族の反対を押し切って水に浸かりながらお店を見に行かれましたが、目の前に広がる被害の大きさは想像をはるかに超えていたと言います。床上70㎝以上、ガスコンロもエアコンの室外機もすっぽりと泥水に浸かり、食材を入れる大きな冷蔵庫は水の勢いで倒れ、厨房は物が散乱し、ぐちゃぐちゃな状態。初代・又助さん82歳、美千代さん80歳は、もうお店は息子さんに任せて引退しようと思っていた矢先のことでした。

水が引いた後の厨房の様子。足の置き場がないくらい物が散乱し、ぐちゃぐちゃな状態でした。

食事を楽しみ語り合ったあの畳の部屋にも泥水が。被害は想像以上に甚大でした。

『最初にお店の中の様子を見て涙がでてきました。何十年もやった店が一瞬にしてこんなになってしまって。もう悲しくて悲しくて、家族で後片づけしながら涙が止まらんでですね。お店を辞めようかとも思いました。』

片付け作業には、遠くに住む娘さん家族をはじめ、地域の人々や業者の方など、多くの皆さんが手伝って下さって本当に心強かったそうです。皆さんから頂いた言葉にずいぶん励まされたと話す2代目・貴照さん。

『「お店やめんでよ、待っとるけんね」って。みんなが心配して声かけて下さって。改めて地域に必要とされていたお店だったんだなぁと気づかされました。もうその言葉が私達にとってはほんと温かくて嬉しかったです。ありがたくて感謝の気持ちでいっぱいです。』

水害から2週間後のご家族。「待っているから」という温かい言葉が復旧への励みとなりました。

水害から2週間経った8月下旬のお昼過ぎ。むせ返す様な暑い中、店内で掃除や後片付けに勤しむ深井さん家族の姿がありました。友達とお酒を飲んだ座敷もランチを食べたテーブル席も全て泥水に浸かり、当時の面影がなくなってしまった静まり返った店内でしたが、深井さんたち3人の元気なお姿と、再開に向けて頑張っていらっしゃるお話を直接お伺いすることができて、とても嬉しく思いましたし、私としても深井さん家族が営むお食事処「千晴」が復活するのを楽しみにしてお店を後にしたのを覚えています。

〇被害を乗り越え、あの日から1か月半後の10月1日に営業再開したお食事処「千晴」

あの日が嘘のような良いお天気に恵まれた取材当日。冬らしくない暖かな松島町阿村地区。

そんなお食事処「千晴」があの日から一か月半後の10月1日、ついに営業再開されました。オープン初日から再開を楽しみに待っていらっしゃった地域の方々や常連さん達の姿で店内は賑わっているそうです。

『補助金や保険金など使えるものがあまりなくて、資金的にはかなり無理をしましたが、「待っているからね」という皆さんからの温かいお言葉が復旧への励みとなりました。今はあの被害を乗り越え、お店を営業できる幸せを家族みんなで日々噛みしめながらお仕事をしています。本当に皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。』

そう笑顔で話す2代目の貴照さん。お昼過ぎに訪れた私の事を気遣われたのか、いりなり目の前には美味しそうな料理が!!『撮影よりもまずは先に腹ごしらえを』という2代目の計らいで、お食事をすることに(笑)。実はめっちゃお腹空いていました、助かります!(^^)!

上天草のブランド豚・梅肉ポークを使ったアサリの味噌汁付きの「貝汁ロースカツ定食」。

私が今回頂いたのは、人気の「貝汁ロースカツ定食」。上天草の名産品でもあるブランド豚・梅肉ポークのロース肉を贅沢に使ったとんかつ。梅肉ポークのロースカツは、柔らかい食感で、脂身が上品でクセもなく口の中にお肉自体の旨味が広がります。しかもこのセットには、大きな器に入った貝汁がついているんです。もう言う事ないですよね⁉ちなみにお店の一番人気は「かつ丼」です。お出汁が効いたふわふわジュクジュクの半熟の卵が良い感じでカツとご飯にからみます。コストパフォーマンスも満足感も申し分ナシ。そんな丼物を始め、チャンポン・うどんなどの麺類、定食類と20種類以上の豊富なメニューの中から選べます。もちろん焼き肉店ですから、夜は美味しい焼き肉が楽しめますよ。キンキンに冷えたビールとご一緒にいかがですか?

お店一番人気はこちらの「かつ丼」(850円)。コストパフォーマンスも満足感も申し分ナシ。

お食事後、2代目が店内を案内して下さいました。まずは厨房。冷蔵庫から食洗器・フライヤー・調理用品に至るまで、ほぼ一新されたそうです。整理整頓が行き届いて、清潔感に溢れています。一番変わったのが畳の部屋ではないでしょうか⁉椅子に座って楽しめるタイプの「焼き肉用ロースターテーブル」へと変更。利用されたお客様からも座りやすいと大好評みたいです。そんな窓からは温かな日差しが差し込む新しくなった畳の部屋ですが、ふと壁をみると水害の爪痕が今でも残っていました。部屋に押し寄せた水の高さが今もくっきりと刻まれています。これは「忘れられない」記憶として、敢えてそのままにしていらっしゃるそうです。

冷蔵庫から食洗器・フライヤーに至るまで、調理機器はほぼ新しくされたという厨房。

一番の変更点はここ!椅子に座って楽しめる焼き肉ロースターテーブルに変更された畳の部屋

鍋には部屋に押し寄せた水の跡が今もくっきりと。「忘れない」記憶として敢えてそのままに。

2代目・貴照さん。被害を乗り越え、営業できる幸せを日々噛みしめて今日も料理に励みます。

ランチメニューはもちろん、焼き肉こそおすすめのお食事処「千晴」。月曜日が定休日です!(^^)!

〇ランチはもちろん、焼き肉こそおすすめのお食事処「千晴」。月曜が定休日です!

2025年8月の記録的豪雨からまもなく半年。あの大きな被害を乗り越えて、お食事処「千晴」を営業できる幸せを家族みんなで噛みしめながら、日々お仕事をしていらっしゃる深井さんファミリー。『待っているからね!』と、あの時かけて頂いた皆さんからのあの温かい言葉が復旧への励みとなり、今現在へとつながっているということが心の支えになっていらっしゃいますし、そんな皆さんへの感謝の気持ちを胸に、これからもこの場所で美味しい料理を心を込めて提供し続けていかれることでしょうね。深井さんファミリーの皆さん、これからも全力で応援しています(^^♪

お食事処「千晴」の場所はこちら👇

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