ホテル竜宮 上天草市『九州屈指のリピーター宿。お客様への感謝の気持ちと初代から受け継ぐ「地域との共存」を大切にしながら。ホテル竜宮 専務取締役 松本卓也さん』私のシゴトバvol.20

取材🎤文章💻撮影📸:太田弘樹(一部写真はご提供いただきました)



〇九州屈指のリピーター率を誇る上天草の人気宿泊施設「ホテル竜宮」。
日本三大松島の一つに数えられる風光明媚な上天草市松島町。そんなこの海の観光地に九州屈指のリピーター率を誇る人気の宿泊施設があります。4号橋のたもとに位置する、皆さんよくご存じの「ホテル竜宮」です。その宿泊スタイルは様々。チャペルや宴会場などがある全方位型の「ホテル竜宮」「天使の梯子」、豪華客船をイメージした全15室のリゾートホテル「天空の船」、2023年に開業した全11室の和モダンなラグジュアリーホテル「天ノ寂」などデザインやコンセプトが異なるそれぞれのスタイルを持つ宿を、利用するお客様が目的や用途に応じて選ぶことができます。今回のシゴトバは、そんなホテル竜宮の専務取締役・松本卓也さんにお話をお伺いしました。

〇年間100台を売り上げるトップセールスマンが29才で故郷へのUターンを決意。
高校進学を機に上天草を離れた松本さん。大学卒業後、就職先に選んだのは熊本トヨペットでした。「営業経験を積みたい」という一心で飛び込んだ自動車販売の世界でメキメキと頭角を現わしたようです。
『もともと負けず嫌いなんです。販売数という数字で評価される厳しい実力の世界でしたが、やりがいがありました。この時期に培った営業力と人を見る目は、ホテル業に欠かせない財産となっています。』
そう話す松本専務。年間約100台を売り上げるトップセールスマンへと成長し、入社から退社まで7年連続で販売成績優秀賞を受賞したその記録は、今なお破られていないそうです。厳しい世界に身を置きながらも確実に結果を残し、営業のノウハウやスキルをしっかり身につけた松本さんが、ふるさとへの帰郷を決意したのは就職して7年後、29歳の時だったと言います。
『結婚が大きなきっかけですね。自分が育ったこの環境で子どもを育てたいという想いと、祖父が創業したホテル業でこれまでの経験を活かしたいという2つの想いがあって。故郷に帰る決意をしました。』
ふるさとを出て15年。かつて「この地域を出たい」と思っていたという松本専務でしたが、久しぶりに暮らし始めたこの上天草に今までにない魅力を感じたそうです。
『うちが手掛けた「天空の船」や藍の村観光さんの「リゾラテラス天草」が次々とオープンした時期。天草の豊かな自然と、洗練されたリゾート地の雰囲気が見事に融合された地域に生まれ変わりつつあって、改めてこの地域のポテンシャルの高さとさらなる可能性を感じました。』


入社して5〜6年はフロント、営業、婚礼対応、バーテンダーなど様々な現場を経験されましたが、営業で磨いた対応力を存分に発揮。現在、特に力を入れているのが「新規採用と人材育成」だそうです。
『スタッフに必要なのは“笑顔と謙虚な姿勢、そしておもてなしの気持ち“です。きれいな景色と美味しい食材は天草共通の宝。あとは“それをどう打ち出してお客様に楽しんでいただけるか”がとても重要で、常にお客様の立場になって考え動く事が必要なんです。これは創業者が常に大切にしていた想いです。』

〇海水浴の休憩所から始まった竜宮物語。常にお客様の声に耳を傾けた祖父の想い。
天草五橋の開通を機に、初代のおじい様が創業した「竜宮」。『天草に遊びに来て楽しんで欲しい』という想いのもと、海水浴の休憩所やお土産の販売、貸しボート、釣り堀などをお始めになったそうです。その後、お客様の「食事がしたい」「泊まりたい」という声に応え、翌年には簡易宿泊所4室を開設。1969年に旅館「竜宮荘」として9室に拡大、1992年には新館を建設して「ホテル竜宮」は客室37室へ。その後もチャペル、さらさ館、家族風呂の海ほたる、天使の梯子、天空の船、天ノ寂と進化を続けてきたホテル竜宮の歴史。そこには常にお客様の声に耳を傾け、その時々にできる最大限のおもてなしを形にしてきた創業者であるおじい様・松本吉正さんの想いが溢れています。
『宿泊業、食事処、宴会場、結婚式場、家族風呂、そしてリゾート宿泊施設—今の形へと建物もサービスも進化を遂げてきました。「どんな方と、どんな時間をお過ごしされたいのか?」。常にお客様のご要望にお応えできるよう様々なタイプの宿泊形態を持つのが私達ホテル竜宮の特徴であって、“お客様の声に耳を傾け、その時々にできる最大限のおもてなしを形にする”という創業者の祖父が大切にしていた想いは、今でも私たち家族、スタッフを含めたホテル竜宮の中で確かに生き続けています。』



〇地域と共に歩み続ける、「地域の窓口」としての役割を果たしながら。
『うちは鮮魚店、青果店、フラワーショップ、お土産店、衣装店など地域の様々な業種の方々との繋がりで成り立っています。いわば“地域の窓口”でもあるんです。創業者である祖父が大切にしていたこの地域との関係性、会社の業績だけでなく地域と共存していることに常に感謝しながら、これからも皆様と一緒にこの故郷を盛り上げていきたいと思っています。』

地域とのつながりを大切にするそのお姿は、初代から受け継ぐ「地域と共に歩み続ける」精神そのものです。今後は「焼き物などの芸術文化や崎津教会などの歴史ある建物を活かした”天草のさらなるブランド価値”を高めることが必要になる」と松本専務は考えています。天草の豊かな自然と美味しい食材、そして人の温もり溢れるおもてなしのサービス。創業者から続くその「想い」の系譜はこれからもこの地で紡がれていくことでしょうね。ホテル竜宮物語はこれからも続きます。


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