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八福キャンプ場 上天草市 『親から子へ受け継がれる想い。有明海に面した場所でゼロから始まった、上天草の歴史あるキャンプ場を営む小久保さん親子。』かたりばvol.40

2026/10/4

かたりば

八福キャンプ場 上天草市 『親から子へ受け継がれる想い。有明海に面した場所でゼロから始まった、上天草の歴史あるキャンプ場を営む小久保さん親子。』かたりばvol.40

🎤取材💻文章📸写真:太田弘樹(一部写真はご提供いただきました)

〇創業44年。上天草で最も歴史ある海と山に囲まれた「あまくさ野釜島 八福キャンプ場」

上天草市大矢野町。野釜大橋を渡ってすぐ右に曲がり、海岸線沿いをしばらく進むと見えてくるのが、今回ご紹介する「あまくさ野釜島 八福キャンプ場」です。創業44年を迎える、上天草で最も歴史あるキャンプ場です。目の前には有明海が広がり、その先には雲仙・島原が望めます。サイトの周辺には豊かな緑があふれ、キャンプや民泊、海を眺めながらのBBQが楽しめます。さらに目の前の唐船ケ浜では海水浴や釣りなどの海遊びもできるため、県内外から足しげく通う常連客も多いそうです。今回のかたりばは、長年愛されてきたこのキャンプ場を営む小久保さん親子に、お話を伺いました。

〇キャンプ場に行ったことも、キャンプをしたこともなかった夫婦が始めたキャンプ場。

『私がキャンプ場の仕事を全部するから、あなたはお客さんの相手をしてくれたらよかけん。』

当時、ご主人は大きな交通事故に遭い、入院中でした。暮らしを支えるために何かを始めなければならないと考えた妻の美千代さんは、多くの海水浴客が唐船ケ浜を訪れる様子を見て、「キャンプ場なら私でも何とかできるかもしれない。」とご主人を説得。こうして始まったのが、八福キャンプ場です。

『草刈り・木の伐採・整地。お金がない分、自分たちで出来ることは何でもしました。』

小久保さんご夫婦は、人が一人通れるほどの細い道を重い荷物を抱えて何度も往復しました。スコップや鍬、つるはしを使い、草木や竹が生い茂るヤブをなんと人力で開拓。まさにゼロからのスタートでした。ご両親がこのキャンプ場を始めた時、息子の俊一さんはまだ小学生だったと言います。

『ここには思い出も思い入れも一杯あります。キャンプ場を始めて、昼も夜も休みなく仕事を頑張っていた両親の姿を子供ながらに覚えています。家族みんなで下通アーケードに行ってPRのためチラシ配りした事もあります。自分もここに愛着があったので、おのずと跡を継ぐ道を選んだのかも知れません。』

オープン後、お客さんに来てもらおうと、家族で手分けして幼稚園から大学・アパートや団地などに飛び込みで回ってはキャンプ場のPRをする日々。数年後、その甲斐あってご家族連れや学校・職場など、多くの利用客が県内外から訪れ、キャンプ場はいつしか賑わいを見せるようになりました。

お客さんの中には、何十年も通い続ける常連さんや家族四世代の大所帯で利用する方々もいらっしゃるそうです。皆さんは決まって、「ただいま。帰ってきたよ」と声を掛けてくれるのだとか。小久保さん一家とお客さんとの心の距離の近さが伝わる、素敵なエピソードですね。

〇『みんなが支えてくれた。皆さんのお陰で今がある』 

土日を利用して無償で手伝ってくれた高校生や大学生。進んで草刈り作業をしてくれた親戚のご夫婦。「代金は出世払いでいいから。」と建物を建ててくれた気前の良い知り合いの方々。

『このキャンプ場を通して出会った皆さんとの絆やつながりは、自分達夫婦にとって何にも代えがたい宝物です。本当にこのキャンプ場を始めて良かったと感じています。』

当時をしみじみと振り返りながら、そう私に話してくださったご主人の憲司さんですが、闘病の末、昨年12月にお亡くなりになりました。享年79歳、あまりにも早いお別れでした。初めてお会いしたのは、十数年前のテレビ取材。それ以来、いつも笑顔で迎えてくださり、「太田くん、太田くん」と声を掛け、可愛がっていただきました。心から感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

〇そんなお父様の想い溢れるこの場所で、お母様を支えながら跡を引き継ぐ息子の俊一さん。

『私たちにとって本当に大きな存在だった父。まだぽっかりと穴が開いた状態です。』

そう現在の心境を話す息子の俊一さん。体力を要するキャンプ場の仕事、少しでもお母様の負担を軽くしようと、お客さんが多い週末は誰よりも早くキャンプ場へやって来ては黙々と作業に励んでいます。

『最近、(母親から)私への言葉が強い時が多くてですね。よく親父と口げんかしていたから、それが今は私に来ているのかなと思っています。』

そう笑いながら話す俊一さん。お客様との絆を大切にされてきたお父様の想いを胸に、お姉さんやスタッフも含め、チーム八福としてこの場所を守り続ける強い決意が言葉の端々から感じられました。

キャンプ場がある野釜島では、近年、空き家が増え、住民も減っているそうです。昨夏のインタビューで、憲司さんはキャンプ場の今後について、私にこう話してくれました。

『自分たちにどれだけの力があるかわからないけど、このキャンプ場を頑張って続けることによって、この地域に少しでも貢献できればいいなと考えています。それがこの地域への恩返しになるから。これからは無理せずマイペースでもうひと踏ん張りして、子供や孫たちにバトンタッチしたいですね。』

そう話す憲司さん、それを見守る美千代さん。二人の表情はとても穏やかで優しさに溢れていました。

親から子へと受け継がれる想い。有明海に面したこの場所でゼロから始まった、創業44年の「あまくさ野釜島 八福キャンプ場」を営む小久保さん親子。今年の夏は地震の影響でキャンセルが相次ぎ、利用客は最盛期の二割ほどにまでに落ち込んだそうです。それでも八福キャンプ場は元気に営業しています。ぜひ皆さん、足を運んで応援していただければと思います。日中の暑さも落ち着いて、キャンプにピッタリの季節です。有明海に沈む美しい夕日まで楽しめますよ。おススメです(^^♪

電話番号が変更になりました 👉 0964-56-0182

八福キャンプ場のホームページはこちらから👇

あまくさ野釜島 八福キャンプ場 - オートキャンプと海水浴・海の家・ライダーハウス

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